心がぐっとくること
あるお産の時のことです。
出産の立ち会いは夫だけでいいというご夫婦でした。
お産が始まって助産院へ入院したのは周りの家族には伝えてなかったようです。
ところが、実の母親が娘を心配して様子を見に来ました。
娘さんは陣痛の真っ最中。必死に痛みをこらえています。
「私は母親が忙しい人で、なんでも自分でしてきました。
娘も、私が仕事が忙しかったので、小さい時から私を頼らず自分やってきました。
私は産後も母親に頼ることができず辛かったのを覚えています。
だから、せめて娘の産後はきちんとそばにいてあげたいと思ってるんです。
子どもはいくつになっても子どもで
親は子どもが笑って過ごしてくれるのを見ると幸せなんですよね。
笑顔が見れると幸せなんです。」
母親が嬉しそうに話してくれました。
母親は娘さんの近くにくることはなかったです。
少し遠くから娘さんを気遣っていました。
「ねえ、世の中のお母さんってすごいと思わない?
こんな思いをして赤ちゃん産むの。お母さんってほんとすごいね!」
私が言うと
「うん」
と娘さんは、うつむいて答えました。
ここから
この二人の母親は今よりももっと、もっと良い関係になるでしょう。
私は二人の笑顔を見守ります。
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